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歯の「被せ物」保険治療or自費治療

必要性・特徴・ホワイトニングとの併用

  • 歯科治療

2019-10-12

執筆:医療法人財団匡仁会理事長 - 末光妙子

ホワイトニング前後のお客様の中には、歯の被せ物についても気になってくるという方が少なくありません。
「治療とは関係なさそう…」ということで歯医者さんにはなかなか聞きにくいと思われがちな、ちょっとしたこと(被せ物の色や、保険治療と自費治療の被せ物の違い、被せ物の必要性etc.)について、既に何らかの被せ物が入っている方・これから治療する方、どちらにも役立つ豆知識をご紹介いたします。

歯の被せ物イメージ

目次

「被せ物の治療」はなぜ必要なのか

虫歯菌が出す酸によって、歯が溶かされていく・歯の形が崩れていくという状態が、いわゆる「虫歯」です。歯は溶かされる事によって脆くなり、噛み合わせの力に耐え切れずに折れてしまったり、歯の形が崩れる事によりうまく噛めなくなってしまうこともあります。
このような状態から回復させるために、しっかりと硬く、元の形に近いもので覆いかぶせていくのが「歯の被せ物」の治療です。
被せ物の治療をしないでそのままにしておくと、そこに食べ物などが詰まりやすくなり、口臭や歯周病・新たな虫歯の原因になります。さらに噛み合わせがずれることで顎関節症や肩こり・頭痛の原因にもなりかねません。 「虫歯の痛みがなくなったから」と、自己判断で勝手に治療を中断してしまう方も少なくありませんが、この様なややこしい事態を引き起こすことのないように最後までしっかり治療は受けましょう。

保険治療の「被せ物」の特徴

「保険治療」とは、患者さんが一部負担金(1~3割)を医療機関窓口で払い、残りの7~9割分の額は皆さんが納めている「医療保険費」から支払う形です。これはいわば〈皆でお金を出し合って運営している助け合い〉のしくみです。皆さんのお金を利用するシステムですので、医療機関への支払いには細かいルールが決められています。
保険治療の特徴を大まかにいうと、〈病気などで健康が害された場合に、支障なく生活できるレベルまでの医療〉に対して支払われるというものです。これを歯に置き換えると、〈噛めればいい〉と言うレベルの治療までということになります。
現在歯科では、前歯に対しての被せ物は保険でも白いものがかぶせられます。ただしあくまでも「支障なく生活できる」というものになりますので、見た目に充分な配慮がなされるわけではなく、明らかに作り物っぽかったり、時間がたつと変色してくるというものになってしまいます。 このように、保険治療では審美的な要素を求める事はできないので、見た目を左右する前歯などでは自費での治療がおすすめになってきます。

保険と自費の「被せ物」の違い

保険治療の被せ物は、金属のみでできたものか、金属の裏打ちで見えやすい部分だけ白いプラスチックをつけたもの(硬質レジン前装冠)になります。この場合、表面のプラスチックが経年劣化によって周囲の水分を吸収して変色を起こしたり、それによって脆くなったりする場合があります。
経年劣化によって起こる変色は白くすることはできず、唯一の改善方法としては被せ物の作り直しとなってしまいます。
一方、自費の被せ物は様々な種類がありますが、いずれも吸水や経年劣化を起こししにくく、見た目も透明感があり天然の歯と見分けがつきにくいものとなります。
保険・自費のどの被せ物にも共通することとして、作り直す際には歯を再度削らなくてはなりませんので、軽く口を開けて見えるところの治療や、将来的に歯の削る量を少なくしたいと考えている場合は自費治療での被せ物がおすすめと言えます。医院によって設定している価格が異なりますので、いくつかの医院で説明を聞いてみると良いでしょう。

ホワイトニングと「被せ物」はどっちを先にするべき?

ホワイトニングを検討されている方にとって、そのほかの治療との順番や、開始タイミングも気になる点の1つです。ここでは、「被せ物」に関してお話ししていきましょう。
歯の被せ物は周囲に合わせて色を決めることができますので、先に白い被せ物を入れておき、その色にあわせて周囲の歯をホワイトニングすることで色を合わせようと考える方もいらっしゃいます。しかし、ホワイトニングはその方の歯の質によってどのくらいまで白くなるかは実際にやってみないとわかりません。そのため、①被せ物→②ホワイトニングという順番の場合、後々色が合わないという事になる可能性が高くなることに注意が必要です。
「歯の色をなるべく自然に揃えたい」などの審美面を考えると、①先にホワイトニングしてから→②被せ物の治療をするという順番がおすすめとなります。
また、被せ物の治療には時間がかかるため、被せ物の治療をしながらホワイトニングを行う方法もあります。ホワイトニング施術と被せ物の治療を行う医院が違う場合は、双方の歯科医師や歯科衛生士(セルフホワイトニングの場合はスタッフ)に被せ物(またはホワイトニング)の治療中である事を伝えておきましょう。

一時の選択がその後に大きく関わってくる事も多い歯の被せ物。治療の際はしっかりと歯科医院で相談される事をおすすめします。

監修歯科医師

医療法人財団匡仁会 理事長・歯科医師 末光妙子 日本大学松戸歯学部付属病院勤務後、一般歯科医院に勤務。虫歯の診療を続ける中で、大切な歯を守るためには予防歯科の普及と、より気軽に歯医者に通うことができる環境が必要と考え、ホワイトニング専門医師として活動を始める。2011年、虫歯予防の効果も得られるホワイトニングの普及のため、専門医院ミュゼホワイトニングの立ち上げに携わり、現在は同歯科医院を運営する医療法人の理事長を務める。

所属
医療法人財団匡仁会(恵比寿駅前デンタルクリニック池袋駅前デンタルクリニック
著書
『小顔音読~歯科医師が教える、魔法の早口ことば』
活動
歯科医院向けホワイトニング知識/技術研修の講師・大手企業での口元セミナー・地球こどもサミットや子どもお口電話相談等イベント出演など・8020運動をテーマとした予防歯科イベントの開催・歯科衛生士の接遇スキル・審美歯科の技術向上を目的とした歯科衛生士学校との教育提携・歯科フリーペーパー『FEEDNOTE』で歯科衛生士活躍をテーマにした執筆活動・オーラルケアアイテムの企画/開発/販売 他

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