【歯科医師監修】ホワイトニングの効果が得られる回数・期間は？

「ホワイトニングはどの程度の効果が出るの？」「ホワイトニングで効果が出るまでには何回かかるの？」といった疑問を持っている人は少なくないようです。実際のところ、ホワイトニングでは何回でどのくらいの効果があらわれるのでしょうか。

今回はホワイトニングの種類ごとに、白くなる仕組みや、効果が出るまでの回数・期間の目安などを解説します。

ホワイトニングをしたら誰でも真っ白な歯になるの？

ホワイトニングをすると、どんな人でも歯を真っ白にすることができるのでしょうか。

ホワイトニングにはさまざまな方法があり、方法ごとに白くなる仕組みが異なるため、どの方法でも必ず目指す白さになれるとは限りません。実際にホワイトニングをした人からは「思ったように白くならなかった」といった声が聞かれることもあります。

なお、芸能人のような際立った白い歯は、自分の歯そのものを白くしているのではなく、人工的なかぶせものをしているケースもあります。こういったかぶせものでは、自然の歯の白さを超越した「真っ白」な歯を手に入れることが可能です。

ホワイトニングの種類と白くなる仕組み

ホワイトニングで得られる白さは、方法によって異なります。ここからは、主な以下の4つの方法についてご説明します。それぞれを詳しく見ていきましょう。

• 生活習慣による表面汚れをオーラルケアアイテムで落とす方法
• セルフホワイトニング専門店で自分の手によって表面汚れを落とす方法
• 白い塗料や人工歯で覆って白く見せる方法
• 歯科医院で歯を漂白して本来の色以上に白くする方法

日々のケアで、歯の表面の汚れ落としと着色予防

日常的なホワイトニングケア方法としては、歯みがき粉などのオーラルケアアイテムで歯の汚れを落とし、本来の歯の色に近づけるものがあります。歯みがき粉に含まれる研磨剤や、ブラッシングの力によって歯の汚れを落とす方法です。

ホワイトニング効果を謳う歯みがき粉の場合は、歯の表面汚れを吸着しやすい「ハイドロキシアパタイト」などの成分を配合することによって効果を高めてくれるものもあります。

また、汚れを落とすだけでなく汚れの付着を防ぐ成分が含まれるものは、きれいな状態を長く保ちやすくなるためおすすめです。

専門店の集中ケアで、歯の表面汚れを徹底除去

つづいては、セルフホワイトニング店で自分自身の手によってケアを行う方法です。セルフホワイトニングは、専門店のほか美容院やネイルサロンに併設されている場合もあり、専用の薬剤や道具が用意されています。

薬剤に含まれる成分の力で効率的に汚れを落とせるため、日々の歯みがきなどでは落としきれない着色をケアできるのが特徴です。

白い塗料や人工歯で覆う

次に、歯についた着色を除去するのではなく、歯の上を覆って白く見せる方法があります。歯のマニキュアといったお手軽なものから、歯の表面を削ってセラミックなどの薄い素材を貼り付ける大がかりな方法（ラミネートベニヤ）まで幅広い種類があります。

後者は芸能人などにも利用者が多いため、この方法によって「ホワイトニング」＝「真っ白」というイメージが浸透したのかもしれません。

歯自体を漂白し、本来の色以上に白くする

最後は、歯を漂白できる濃度の過酸化水素・過酸化尿素を使用する方法です。これらの成分の取り扱いには歯科医師や歯科衛生士といった専門的な資格が必要なため、歯科医院で診察や施術を受けることになります。

「ホームホワイトニング」と呼ばれる方法では、歯の型取りをしてマウスピースを作り、薬剤を処方してもらったあとは自宅でケアを行います。マウスピースに薬剤を塗って、所定の時間装着するだけです。

もうひとつは「オフィスホワイトニング」という方法で、歯科医院で専門家の手によるホワイトニングの施術を受けることができます。高濃度の過酸化水素を配合した薬剤で歯を内部から漂白するため、もとの白さ以上の高い効果を期待できるのが特徴です。

さらに、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニング両方の方法でケアする「デュアルホワイトニング」という方法もあり、より早く・より白くしたい人から支持されています。

ホワイトニングの効果が出る回数・期間の目安は？

ここまでにご紹介したような、歯を白く導く方法はすべてホワイトニングといえますが、一般的にホワイトニングと呼ばれるのは、歯を漂白する「ホームホワイトニング」と「オフィスホワイトニング」の2つを指す場合が多いです。

それぞれの効果の出方を解説していきます。

ホームホワイトニングで効果が出るまでの回数・期間

ホームホワイトニングでは、口腔内の確認と、マウスピースの製作（歯の型取り）・薬剤処方などのために、最低1回の通院またはオンライン診療を受診するところから始まります。

その後2週間～1カ月ほどの間、薬剤入りのマウスピースを装着して毎日ケアを行うことにより、だんだんと効果を感じられるようになります。

オフィスホワイトニングで効果が出るまでの回数・期間

オフィスホワイトニングでは、漂白作用のある高濃度の成分が入った薬剤を使用するため、1回で効果を感じる人も多いです。黄ばみの程度や歯の質などによっても個人差がありますが、おおむね3～4回通えば効果を実感できるでしょう。

なお、ケアの間隔を短くすることで、白くなるスピードが速まります。

ホワイトニングの効果はどれくらい長持ちするの？

ここでは、ホワイトニングケアを行ったあと、白さがどのくらいの期間キープできるのか目安をご紹介します。

なお、色戻り（再着色）の仕方は生活習慣などによっても変わりますが、適切なセルフケアや歯科医院でのメンテナンスによって、白さを持続させやすくなることも覚えておくとよいでしょう。

ホームホワイトニングの持続期間

ホームホワイトニングはじっくり時間をかけてケアするため、比較的長持ちしやすく、数カ月は白さが持続しやすいという傾向があります。さらに、効果が薄れてきたと感じても、薬剤さえあれば追加でケアすることが可能です。

オフィスホワイトニングの持続期間

オフィスホワイトニングは早く効果が出やすい一方、人によっては早く色戻りする場合もあります。通常おおむね3～6カ月は白さを保てますが、なるべく色戻りさせないようにするためには、着色しやすい食事や喫煙などの生活習慣に注意が必要です。

ホワイトニングの効果が出ない歯もある

実は、かぶせもの・詰めものをしている歯や神経が死んでいる歯、インプラント・入れ歯のような人工歯は、ホワイトニングをしても効果を得られません。

ホワイトニングをすることができない歯が多い場合は、施術する歯の本数に関係なく一律料金がかかる歯科医院よりも、1本単位で施術を受けられる価格設定の歯科医院を利用するのがおすすめです。

歯科医院でのホワイトニングを受けられない場合も

体質や体の状態によっては、歯科医院で取り扱う薬剤を使ってケアするホームホワイトニングやオフィスホワイトニングができない人もいます。以下に例を挙げるので、該当する場合は注意してください。

通常は歯科医院でのカウンセリング時に説明を受けますが、初めてホワイトニングを受ける場合は必ず確認しておきましょう。

無カタラーゼ症

ほとんどの生物が、過酸化水素を分解する働きをする酵素「カタラーゼ」を持っています。過酸化水素は歯の漂白に効力を発揮しますが、長時間かつ高濃度で体内に残ると、体の組織を壊死させる恐れがある成分でもあります。

ホワイトニングでは有資格者が細心の注意を払いながら施術を行い、歯以外に薬剤がつかないよう防護します。しかし、カタラーゼを体内に持っていない人は、過酸化水素が体内に残留してしまうという万が一の可能性を考慮し、歯科医院のホワイトニングや、同様の薬剤を使用するホームホワイトニングを利用することができません。

象牙質形成不全・エナメル質形成不全

象牙質やエナメル質の形成不全の人も注意しなければなりません。歯の成長が不十分なため、ホワイトニング中に強い刺激を感じて痛みやすいことと、効果が出にくいことから、歯科医院でのホワイトニングを避けることが推奨されています。

妊娠・授乳中

ホワイトニングに使用される薬剤は、一般の人には安全とされています。しかし、妊娠・授乳中の人の場合、胎児や乳児への影響がないとは言い切れないので、万が一の事態を避けるためにホワイトニングの施術を受けることができません。

ホワイトニング効果UPは「自分に合う」がポイント

ご紹介してきたように、ホワイトニングにはさまざまな種類・方法があり、ケアの手間や期間も大きく異なります。効果を最大化させるためには、それぞれの特徴を知り、無理なく自分の生活に取り入れられる方法を選ぶことも大切です。

ミュゼホワイトニングは、歯科医院での本格施術が1本550円

ミュゼホワイトニングは、歯科医師・歯科衛生士の手で丁寧に施術を行う本格医療ホワイトニング（オフィスホワイトニング）です。

歯へのダメージが少ないうえ、歯質を強化しながらしっかり白く導く「短鎖分割ポリリン酸Na」が配合された薬剤を使用する、「ポリリンホワイトニング」という施術方法を導入しています。

さらに、1本単位で施術する歯を選択できる医院もあり、1歯550円とリーズナブルなため、身だしなみのひとつとして気軽に取り入れられます。気になった人は、ぜひお近くの歯科医院をチェックしてみてください。