あまり知られていない「ホームホワイトニング」の費用対効果
ホームホワイトニングの基本知識と、意外な効果をご紹介します。
- ホームホワイトニング
2022-1-17
執筆:西葛西みやした歯科クリニック院長- 宮下晃彦
ホームホワイトニングは歯科医院で取り扱う本格ケア
クリニックで歯科医師・歯科衛生士の手で施術を行う「オフィスホワイトニング」に対して、主に自宅などで患者様ご自身の手で行っていただく「ホームホワイトニング」というホワイトニング方法があります。 両者ともに歯科医師の診察が必要となる本格的なホワイトニングですが、施術の方法が異なります。
ホームホワイトニングのケア方法
ホームホワイトニングでは、まず歯科医院で患者様の口腔内歯列の型取りをし、奥歯までの精密なマウスピースを製作します。そして、完成したマウスピースを患者様にお持ち帰りいただき、お好きなタイミングで施術を行っていただく形になります。
(※個別に型取りはせず、既存の汎用的なマウスピースを使用する場合もあります。)
ホームホワイトニングをご自宅で実際に使用(施術)する際は、マウスピースの中にホワイトニング剤を塗布し、ご自身の手で口腔内に装着します。このまま、ある程度の時間漬け置きをし、最後に口をゆすいで終了します。
希望の白さになるまで、この一連の作業を繰り返していきます。
目標を達成した後は、メンテナンスとして数カ月に1回程度行うことで白さをキープします。
ホームホワイトニングで歯の内部から黄ばみが消えるまでには、ある程度の期間が必要ですが、当院でこれまで見てきたほとんどの患者様は「黄ばみがなくなった!」と効果を実感されています。
歯を白くしながら、口腔内細菌の減少にも期待
歯周病の治療方法として「デンタルドラックデリバリーシステム」(Dental Drug Delivery System:3DS)という方法があります。自費治療ですが一般的な治療方法です。
3DSは、口腔内にいる虫歯菌や歯周病菌などを殺菌することで、細菌の増殖や新たな菌の付着を防ぐ予防システムです。
実は、このデンタルドラックデリバリーシステムと非常に似た効果を、ホームホワイトニングでも得ることができます。
ホームホワイトニングで歯を白くする主成分は「過酸化水素」(※)です。
この過酸化水素が、高濃度の状態で一定の時間口腔内に残留する事で、口腔内細菌の減少による殺菌効果を生むのです。
(※実際に3DSを行う場合は、事前に「PMTC」と呼ばれる歯の表面クリーニングも行います。)
歯を白くしながら、口腔内細菌の抑制を同時に行えるホームホワイトニングは「費用対効果」絶大と言えるでしょう。
個人的には大変お勧めしたいケア方法と考えています。
ホームホワイトニングに興味のある方は、お近くの歯科医院、とくに歯を白くする事に造詣のありそうなクリニックにご相談してみてください。
執筆歯科医師
西葛西みやした歯科クリニック院長・歯科医師 宮下晃彦 福島県私立奥羽大学歯学部卒業・東京都国立東京医科歯科大学歯学部付属病院総合診断部入局・東京都日本橋福岡歯科入局・平成17年6月西葛西みやした歯科クリニック開設・現在に至る。
- 所属
- 西葛西みやした歯科クリニック
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